学会編「医療倫理教科書」目次(案)のお知らせ(ご意見の募集)
教育委員長 藤野昭宏
この度、長年の課題でありました本学会編の「医療倫理教科書」の目次(案)を作成しましたので、ホームページにその原案を掲載いたしました。会員の方々か らのご意見、ご指摘等を賜わりたいと思いますので、お気づきの点がございましたら、下記の宛先までお送りくださいますようお願いいたします。尚、ご意見の 締めきりは、本年度の大会前の10月28日までとさせていただきますので、予めその旨ご了承ください。
連絡先:medeth@hotmail.co.jp または学会事務局
日本医学哲学倫理学会編 医療倫理 教科書(案)
教育委員長 藤野昭宏
編集方針
- 大学教養レベルの医療倫理教育の標準テキストを目標とする。
- 医療倫理に関する基本的な必須事項について、体系的でわかりやすく親しみやすい中身にする。
- 基礎概念をコンパクトに明確にした上で、臨床現場の実務で応用できるものにする。
- トピックスなどで最新のup-dateな動きについても紹介する。
- 国家試験対策、CBT対策としての側面も重視する。
対象
(1) 医学部、歯学部、薬学部、看護学部など医療系学生
(2) 医師、看護師、薬剤師など医療専門職
(3) 医療倫理の教育担当者
(4) 非医療系の一般学生
目次
- 医療倫理総論
- 医療倫理の歴史
- 医療倫理とバイオエシックス
- 医療倫理と法—その国際動向
- 臨床倫理の考え方と方法
II. 医療倫理の基本事項
- 哲学的基礎
- インフォームド・コンセント
- 人格論の基礎
- 生命の質
- 健康の概念
- 死の概念
- 宗教の意義
III. 医療現場の倫理問題
1. 終末期医療
2. 臓器移植
3. 遺伝子診断・治療
4. 生殖医療
5. 新生児・小児医療
6. 精神医療
7. 老年医療
IV. 医学研究と倫理
1. 臨床研究の倫理—EBM、RCTの問題点
2. 遺伝子解析研究の倫理
3. 遺伝子治療研究の倫理
4. ES細胞研究の倫理
5. 疫学研究の倫理
6. 人体試料利用の現状と問題点
7. 倫理委員会の現状と問題点
8. 治験審査委員会の現状と問題点
V. 看護と倫理
1. ケアの実践倫理
2. 看護研究の倫理
VI. 補完代替医療と倫理
- 補完代替医療の現状と問題点
- 医療人類学からみた医療—NBMとは何か
- 東洋医学と倫理
VII. 医学教育
- コア・カリキュラムと倫理教育
- 医療倫理教育カリキュラムの実際
- OSCEとCBTの現状と問題点
- 卒後教育のあり方
VIII. 健康政策と倫理
- 医療資源の配分の問題
- 医療情報と倫理—開示と個人保護の問題点
- 医療行政と倫理—特に、薬害問題を中心に
IX. 医療と宗教
- キリスト教の死生観
- 仏教の死生観
- イスラム教の死生観
- その他の宗教の死生観
- 医療者への宗教教育の可能性
X. 臨床倫理Case Study
練習問題(一般、国試用)
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