第3回 日本医学哲学・倫理学会奨励賞

第3回 日本医学哲学・倫理学会奨励賞 論文

2005年10月28日   日本医学哲学・倫理学会 理事会

表 題 「理由の共有」の過程としてのインフォーム・ドコンセント――慢性疾患医療における医療従事者‐患者関係のあり方に関する考察―

著 者  圓増 文

掲載誌 『医学哲学 医学倫理』第23号(2005年)

受賞理由:本論文は、慢性疾患医療における医療従事者と患者の関係のあり方ついて、当該医療の特徴、情報提供の役割と限界、また医療従事者と患者 関係の各種モデル、当該医療におけるインフォームド・コンセント、と議論を進め、共同契約型モデルによるインフォームド・コンセントを実現すべきとの議論 を考察している。これは医療現場で実際に行われているカウンセリングや相談システムに対して、共同契約型モデルによる医療の理論的基盤を与える考察として 重要な意味を持つ論文であると、評価された。立論が未熟なところも査読者によっていくつか指摘されたが、それは著者の今後の課題として、今後前向きに取り 組むことが期待できる。査読者全員が一致して高い評価をしたことからも、本論文が奨励賞に値すると認められよう。

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